不揃いな私たち

2005/01/06

不揃いな足音が近づいてくる。
こつこつと廊下を音高く。

彼のブーツは右だけ重くできている。
右の靴の底には重し。左は中空。だから左の足音は少しだけ反響して高く響く。右足の重りは、左の機械鎧とのバランスを取るためだ。セントラルの馴染みの靴屋で作ってもらうのだといつか言っていた。そんな靴が必要な理由を毎回説明するのが面倒で、気づけばいつのまにかその靴屋の常連だよと彼は笑った。

…それは要するに厚底と言うのでは、と思っても言わなかったのは自分でも賢明だった。その時はからかうよりもただ彼が欲しかったから。誰か他の人間がその場にいたのなら、きっと言っていた。浅ましい欲望を子供っぽい意地悪で覆い隠そうと。不適切な情動を意識の奥に沈めようと。

一体私はどこに惹かれたのだろうね、と男は考える。
顔?声?才能?体?
口元に笑みが浮かんでいるのは、そんな考えが結論に至らないことを知っているから。
結論よりも先に――。

ドアが開く。




エドの靴は上げ底です。
ですが、右の底部分には重たい鉛あたりが入っているのだと良い。
だから、これは上げ底とは言わない!と主張するエド。背を高くするためではなく、バランスを取るために重りが必要なんだ!
…けど、靴を重くする方法は他にもあるよね、みたいなー。

実際に重りを入れなくてはいけないのだったら、やっぱりかかとかつま先、もしくは足首に巻くように重りを取り付けるのが一番歩きやすいのではないかと。

…声変わりネタだったはずなのに…そこまで辿り着かなかった。
ていうか、この声変わりネタ、エロだから書かない方が無難だと思うしな。

なんつーか、低い声のエドに抱かれるのを拒否する大佐の話だった…(笑)。




SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送