腕枕

2005/02/16

「なあ、鋼の。鋼のは私のどこが好きだ?」
「ええ?俺アンタのこと好きだったの?初耳、てゆーか何それ、気持ち悪い」




即座の返事。伏せっていた顔をぱっと上げて、少年は言葉どおりの顔をする。
「傷つくな…」
かろうじてロイは微笑を浮かべて見せた。多少ひきつってはいたが。
本当なら、何だそれは。さんざん人の躰で楽しんでおいて、その言いぐさはないだろう!などと首元をひっつかんでガタガタしてやりたいところだが、あいにくと二人とも裸だった。ついでに大人としてのいろいろが、直接的なアレコレを邪魔した。

それも知らずに子供は、口を開けば好き勝手言い放題だ。
「えー何。もうそういうめんどくさいコト言わないでくれる?女なら眠いのこらえて腕枕とかしてやるけどさァ。大佐、いらねーだろ、そういうの」
なぜいらないと、そう思う!
いや、それ以前に何だ。その女性経験豊富そうな物言いは。そういうのは私なら言ってもいいが、豆のくせに鋼のが口にしていいセリフではないはずだ!最初はこんなではなかったし、私と関係を持った後のことか?私というものがありながら、何を浮気しているんだ!くそう!
ぐるぐるした挙句に口からこぼれたのは
「私だって、それぐらいしてほしい!」

…なんだこの子供じみたセリフは。
不意に訪れた沈黙とともに、ロイは深く深く沈んだ。



「…仕方ないなあ」
ため息とともに吐かれた言葉は、意外な甘さを含んでいた。もぞもぞと少年はベッドの中で体勢を変え。
「ほれ」
腕を投げ出した。
「……」
鋼の右腕を。



「腕枕してほしいんじゃなかったの」
「…は、鋼の…!」
少年は意地悪くにやにやと笑った。


好きな子には意地悪したいの…!
そんなエドロイだと思って下さい。つーかエドひどい…(涙目)。いやん、私こんなこと言われたら泣いちゃう…(ヤメレ)。
ちなみにこれ、私の中ではラブラブエドロイに分類されていますので。




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