short-circuit

2004/03/13

こういうのって私の中では「ありえない」、ので、詳細を詰められないからSSにはできないんだけど、シチュそのものには萌えるので、描写だけ放り出してみる。
タイトルは「短い」ではなく「ショートする」の方で 妄想垂れ流しでごめんなさい…。


「大佐…」
「何か用かね。言っていた本ならまだ届いていないが」
エドに目もくれない大佐。そう言う間にも左の山から書類を一枚取り、読んではサインし、右の山の一番上に乗せる。
「そんな…ことじゃない!」
「大声を出すのはよしたまえ。用がないのなら、私は今勤務時間中だ」
「…なんで、そんな平気そうな顔してやがんだよ…!」
「あいにくと涙にくれていられるような暇もなくてね」
「…っ」
「聞いたのだろう、ヒューズのことを」
さらりと言いながらまた一枚、紙を手に取る。
「何で…あんたはそうっ…!」
「もう行きたまえ。君たちにはこんなことでわざわざ戻ってくるような時間もないはずだろう」


「俺は大佐がっ…!」
「私を甘やかしにでも来たつもりか」
皮肉げな口調。初めて大佐はエドと目を合わせる。
暗い目。
「ああ、そうだよ。悪いかよ!」
思わず叫んだ。
「うるさい。出て行け」
短い拒絶の言葉に思わず頭に血が上った。エドは大佐につかみかかる。
「うるさいだァ?」
「いいかげんにその口を閉じて、私の目の前から消えろって言ってるんだ!」
「そう簡単にあんたの思い通りになってやるつもりはないね!」
「私に逃げ場なんか与えるな!」
「逃げたがってるくせに、ほざいてんじゃねェよ!」
怒鳴りあいになっていた。
いつしか二人は理性を失っている。



「――じゃあ、お前は弟が死んだら俺に慰められに来るのか!違うだろう!」
すっとエドの目の底が冷えた。
大佐が俺って言うのを聞くのは初めてだな、とエドは言い、大佐の首元を掴んだ手を離す。
「悪い」
「謝んなよ。俺も悪かった。――けど」
少年は扉の所で一度だけ振り返る。
「覚えておけよ、大佐。俺にそんな仮定は存在しない」
いいか、絶対にだ。
言って少年は扉の向こうへ消えた。


ヒューズ死後、それを知ったエドが引き返してくるー…っつーありえない話。
そして、慰めてくれる腕なんかにすがっては、今この心にある焔が消えてしまう、とエドの腕を拒絶する大佐。
なんで俺に助けを求めてくれないんだよ。俺はそんなに頼りないかよ、という思いのエド。
すれちがって結局は互いに傷つけてしまう。
結局はエドがお子様なのだな…。


大佐はこんなトコで口滑らせたりしない方が好きだし、エドも大佐の苦しさを自分の苦しさとしてわかる子で、何も言わないようなのが良い。
けど自分の理想通りだと話にならない…!(笑)


アルが死ぬような時は、自分は既に死んでいる。だから「そんな仮定は存在しない」。
この上アルが死んで生き残れるような自分ではない、とエドは思っている。
けど、不可抗力でアルが先に死んでしまっても、エドは生きるんだろうなと思ってみたり。自殺はできない。
自分を責めて、最初は抜け殻のようになりつつ、でもこの世界に触れて、大佐が側にいてくれて。


車椅子のエドを大佐が押していく。
美しい庭園で、言葉も感情も失っていたエドが、つと涙をこぼす。
「エドワード…?」
「……っ」
ぽろりぽろりとあふれる涙が止まらない。押すのをやめた大佐の胸にすがりつくエド。
「おれ…いきてる…」
「うん」
「…いきてる…」


みたいな。そして少しづつ社会復帰して、でも錬金術はやめてしまうかもしれない。
何かを手で作る仕事をするんじゃないかな…。




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