恋が終わる時

2004/04/04

しょせんエドロイは傷の舐め合いにすぎない。罪を背負ったもの同士、互いを利用した自慰行為にいそしんでいるだけだ。
大佐はエドに救いを見ているかもしれないが、エドはこの不毛さにそろそろ気づいていると思う。
しかし、若いがゆえにドロ沼でずぶずぶ、抜け出せない。

(あんたと一緒にいると自分がどこからか腐っていく感覚を覚える。
内側から、指の先から、ぐずぐずと腐り落ちていくような)
(あんたといることで俺はあんたに取り込まれていく。
あんたの中の底知れない闇に引きずられ、抜け出せなくなっていく)
(時々、あんたの清潔で匂いのない腐臭が、鼻につくんだ)


大佐はもう腐りきった大人だから変われないけれど、エドはいつか大佐を捨てる。


「あんたといると俺、ダメになるから」
「あんた抱いてるのは気持ちいいけど、それだけじゃ、俺足りないみたいなんだよね」


身勝手にそう言い捨てる。エドは今までをすっかり忘れた風で、大佐に接することが出来る。けれど大佐は未練たらたらで。


(どうしようもなく私は大人で、そして彼は若いのだと、そう思い知らされた。
彼は――変われる人間だった。
だからこそ、私は彼を引き止め、取り込もうとしたのか?
いつかこの手を逃れて去ってしまうとわかっていたからこそ)



大佐は気づいていたはずだ。
エドと自分が傷の舐め合いをしているにしろ、その罪、闇は全く違うモノだと。
わかっていたけれど、エドは同じだと思っていた、その勘違いを正そうとはしなかった。エドは同じ匂いを感じて大佐に惹かれたけれど、実際に肌を合わせ、長いこと寝て、ようやくその温度の違いに気づいて離れる。




エドロイには別れが前提なのかもしれない。
いや……うちはけっこー甘々が多いから、別れたりとかありえ、な いみたいなんですが!!

あのね…私が読みたいのはこーゆーシリアスなのよ!暗いけど、どこか切なくて(ただ暗いだけなのはダメ)、何か割り切れない、みたいなのが読みたいのです。
すごく微妙なバランス……。うー!!




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